メディア対応をスムーズに!ファクトブックの作り方・活かし方を徹底解説

超実践広報シリーズ。今回は「ファクトブック」についてお話しします。ファクトブックとは会社概要にとどまらず、プレスリリースの情報や企業活動、商品の特徴などを多面的にまとめた資料です。情報収集や作成に時間がかかりますが、メディアとの関係構築においてはとても役立つツールです。ファクトブックに記載すべき内容や作成時のポイント、上手な活かし方を徹底解説します!

メディア対応をスムーズに!ファクトブックの作り方・活かし方を徹底解説

「ファクトブック」は本当に必要?

先日、記者の方から「貴社の資料を送ってもらえますか?」と連絡をいただいた際に、会社資料を送付しましたが、やはりファクトブックは用意しておくべきでしょうか?

記者は日々、多くの情報を扱いながら取材や執筆を行っています。そのため、取材対象となる企業の基本情報がまとまった「ファクトブック」があれば、事前のリサーチや質問の手間が省け、スムーズに取材を進められます。

なるほど。それなら「会社概要とサービス資料」でも良さそうですよね?

それらはあくまで「顧客向け」の資料です。一方、ファクトブックは「メディア関係者向け」のものです。自社のサービス内容だけでなく、業界の課題や自社が提供する社会的な価値など、多角的な視点で情報を整理する必要があります。

ターゲットが違うのですね!

その通りです。また、ファクトブックに記載するのは「事実」に基づく情報。たとえば、「女性が活躍する会社」と謳う企業であれば、女性管理職の比率や支援制度の利用状況など、客観的なデータを示すことが求められます。
ファクトブックは、企業の取り組みをコンパクトかつ事実ベースで伝え、メディアが報道しやすいようにするための資料なのです。

超実践!ファクトブック作成のための3つのステップ

ファクトブックの必要性は理解できました。具体的に、どのように作ればよいのでしょうか?

私は、1.構成決め、2.情報収集、3.資料にまとめるの順番で作成しています。具体的に見ていきましょう!

  1. 構成決め
  2. 情報収集
  3. 資料にまとめる
    ( ※必要に応じて、1.の前にブランドアイデンティティの言語化)

1.構成決め

まずは、ファクトブックの記載内容を整理し、目次を作ることから始めます。特に、以下の情報はできるだけ盛り込みたいですね。

・会社概要(会社プロフィール、企業理念、沿革、ブランドストーリーなど)
・事業内容(サービス概要、会社業績、事業や採用の推移など)
・業界の課題と企業の提供価値(社会背景と紐付けて解説)
・Appendix(働く人の紹介、メデイア実績、CSR活動などの補足情報)

「会社概要」のパートでは、会社の基本情報だけでなく、沿革やブランドストーリーまで網羅的にまとめます。「事業内容」では、サービスの概要に加えて、売上や採用の推移をグラフで示すとよいでしょう。特に業績データは視覚的にも分かりやすいため、メディア関係者の関心を引くポイントとなります。

そして、最も力を入れたいのが「業界の課題と企業の提供価値」のパートです。業界が直面する課題やその背景、それに対して企業がどのような価値を提供しているのかを整理します。読みやすさを意識し、テーマごとに区切ったり、ストーリー形式にするなど工夫すると、より伝わりやすくなりますよ。

構成決めの段階で抑えるべきポイントはありますか?

もちろん、資料の流れも大切ですが「何を伝えたいか」を精査しておくことが重要です。そのためには、「USP(自社の強み)は何なのか」「対外的にどう見られたいか」を社内で共有しておく必要があります。
もし、自社のブランディングの方向性が決まっていないようであれば、構成を決める前に「ブランドアイデンティティの言語化」をしておくと良いでしょう。ファクトブック作成時に情報の取捨選択がしやすくなり、記者に届けたい内容の精度も上がります。

USP
ファーストインプレッション

2.情報収集

社会課題に関連するテーマで独自のサービスや社内制度を展開している企業は、メディアの注目を集めやすいですね。

はい。業界の背景など広報が自らで調べれば分かるものもありますが、社内のリアルな情報は関係各所から収集する必要があります。経営企画や人事部、サービスのことであれば開発や営業などと連携しながら、できるだけ具体的な一次情報を集めましょう。

3.資料にまとめる

最後に、ファクトブックをまとめる上でのポイントを教えてください。

相手の記憶に残る情報の伝え方を意識してください。ファクトブック内に情報を詰め込みすぎると、本当に伝えたい内容が埋もれてしまいます。記者の方々は忙しいので、「企業の特徴や業界へ与える影響」を短時間で理解できるよう工夫しましょう。

たとえば、「〇〇会社を表す3つのキーワード」のように、事実に基づいた自社の強みをシンプルでキャッチーにまとめると効果的です。また、インフォグラフィックなどを活用して視覚的に分かりやすく伝えるのも良いと思います。

〇〇会社を表す3つのキーワード

本編では伝えきれない内容は「Appendix(補足情報、追加資料)」にまとめると良さそうです。特に、広報担当者以外の取材担当窓口のプロフィールを載せておくのはおすすめですよ。

取材担当窓口のプロフィールですか?

「人」をテーマにした企画は興味を持たれやすいので、記者の方は業界のオピニオンリーダーや知見者を常に探しています。事業責任者、サービス開発担当者の経歴や実績などをプロフィール欄に記載しておくことで、取材につながることもありますよ。

ファクトブックを有効活用するには?

ファクトブックの作成イメージが湧いてきました!最後に、ファクトブックを効果的に活用する方法を教えてください。

ファクトブックは、さまざまな広報活動で活用できます。たとえば、メディアピッチの場で短時間のプレゼンテーションを行う際に役立ちます。また、プレスキットとしていつでもダウンロードできるようにしておけば、メディアからの急な取材依頼にもスムーズに対応できますよね。

最近では、SpeakerDeckDocswellなど、オンラインでスライド資料を共有できるサービスも増えています。これらを活用することで、ファクトブックをより多くの人に届けるチャンスが広がるかもしれませんね。

あとは、「最新のファクトブックを公開しました」とプレスリリースを出すのも良さそうですね。

それも良いアイデアです。ファクトブックは一度作成すれば、非常に有効な広報ツールになります。自社の情報を深く知り整理する良いきっかけにもなるので、ぜひ作成に取り組んでみてください!

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