広報未経験・兼任チームが、社内を巻き込んで「自走」するまで

企業名  :株式会社ミライテック
創業   :2016年
従業員数 :25人
公共施設や商業ビル、住宅の建設を手掛けている株式会社ミライテック様。
自社の魅力をより多くの人に知ってもらうため、広報活動の体制づくりに着手されています。


感じていた課題感

まず、広報を立ち上げた当時の状況について教えてください。

田中:

会社としてサービスが伸びてきて、「外に向けて発信していこう」となったのが始まりです。

ただ広報の専任担当ががおらず、私がバックオフィス業務と兼任で担当することになりました。

正直、何から始めればいいか分からなくて。

見よう見まねでプレスリリースを出してみたものの、メディアからの反応はゼロでした。


最初は手探りだったんですね

田中:

そうですね。

当時一番辛かったのは、社内の空気です。

「広報って何やってるの?」という感じで、他部署からの協力も得られなくて。

「やり方は分からないし、成果も出ないし、社内も無関心」という三重苦で、モチベーションを維持するのが難しかったですね。

そこで、プロの力を借りて根本から立て直そうと考えました。

実際に相談した内容は?
具体的には、どのような支援(役務)を依頼されたのですか?

田中:

単にプレスリリースを代行してもらうのではなく、「広報活動の土台作り」をお願いしました。

私たちに欠けていたのは、記事を書くテクニック以前の、「誰に・何を・どう伝えるか」という戦略部分だと気づかせていただいたので。

先生と生徒というよりは、現場の状況を見ながら一緒に考えてくれる「伴走役」として入っていただきました。


実際の取り組み
コンサルティングの中では、実際にどんなことを行ったのでしょうか?

田中:

まずは「自分たちがどう見られているか」の現状分析です。

マーケティングの視点を入れて、「顧客・採用・ブランド」の3つの軸から自社の情報を整理し直しました。

これで発信の方向性が定まりましたね。


社内の協力体制については、どうアプローチしましたか?

田中:

そこが一番大きかったです。すぐにリリースを出すのではなく、「今は仕込みの時期」と割り切って、社内の理解を深めることに時間を使いました。

「広報は会社にとってどんなメリットがあるのか」を伝える資料を一緒に作ったり、社内向けの発信を強化したり。 土台が整ってから、会社紹介や採用系の記事を3ヶ月で3本作成するなど、実務に進んでいきました。


頼んでよかったこと(成果と変化)
取り組んでみて、どのような変化がありましたか?

田中:

定量的な成果としては、業界メディアに2件掲載されて、サイトのアクセスも1.5倍に増えました。

でも、頼んで一番よかったのは「社内の変化」ですね。

以前は孤独でしたが、今では社員のほうから「これニュースになる?」と声をかけてもらえるようになりました。


広報が社内の「共通言語」になったんですね。

田中:

はい。担当者の属人的な「がんばり」に頼るのではなく、無理なく続けられる「仕組み」ができたことが最大の財産です。 これからは自分たちの足で、しっかり会社のストーリーを伝えていけそうです。


広報は“がんばる仕事”ではなく、“会社を整える仕組み”なんだと教わりました。

これからは、自分たちの言葉で会社のストーリーを伝えていきたいです。

取材・執筆:MICHIYUQ編集部(sample事例)

この記事を書いた人

株式会社MICHIYUQ代表の丸山です。
広報戦略の立案から実行までを一貫して担い、お客様の経営効率化とPR力の強化を同時に実現することがミッションです。ノウハウや経験・時間を要する広報業務を外部に委託することで、貴社のリソースを中核業務に集中させ、企業価値の向上に貢献いたします。このコラムでは、現場で培った広報の実践的な知見をお届けします。